KA-02

ヴァンパイア・ロード/闇/アンデット/2000:1500/5

このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与える度に、カードの種類(モンスター、魔法、罠)を宣言する。相手はデッキからその種類のカード1枚を選択して墓地に送る。また、このカードが相手のカードの効果で破壊され墓地に送られた場合、次の自分のスタンバイフェイズにフィールド上に特殊召喚される。

ヴァロン

かつてはサイコショッカーと並び制限化されていた、アンデット族の主役モンスター。かく言う私もサイバー・ドラゴンが登場する前はスタンダードで愛用していた経験もある。

 

効果

このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与える度に、カードの種類(モンスター、魔法、罠)を宣言する。相手はデッキからその種類のカード1枚を選択して墓地に送る。

戦闘を行うことによって相手のデッキ圧縮を行う。その際にカードの種類を選択することができ、相手のデッキの状態、形式と何を選択したかによって間違いなく状況が変わってくる面白い効果である。

・モンスター
多くのデッキに対してこの選択はオススメしない。なぜなら、墓地にモンスターを送ることは相手にとってデメリットではなく、大きなメリットに繋がる可能性があるからだ。
バブーンよろしく、黄泉ガエルよろしく、その他コスト用モンスターよろしく、どれをとってもできればデッキの中で眠っていてもらいたいモンスターばかり。 相手がモンスターが極端に少ないウリアデッキのような特殊ケースでない限り、この選択は避けるに越したことはないだろう。

・魔法
魔法カードはデッキの中で普通2番目に数の多くなる種類。1枚1枚の重みは罠やモンスター以上であり、これを墓地に送ることは確実に自分にとって有益になる。
強いてデメリットを挙げるとするならば、文字通りデッキに多く入っていることだろうか。こちらが狙ったカードを墓地に落としてくれる可能性は低く、相手も比較的重要度の低いカードを墓地に送ることによってより強力な魔法カードを引く確率を上げてくる・・・なんて可能性も無くはない。

・罠
デッキに数が一番少ない種類。また、カードの中で最もウザイ存在でもある。そのため、これを選択すれば相手はこちらの狙ったカードを落としやすい上に自分にとって有益に働く。
ただ、数が少ないおかげで空振りの確率が一番高いのもまた事実である。

このカードが相手のカードの効果で破壊され墓地に送られた場合、次の自分のスタンバイフェイズにフィールド上に特殊召喚される。

ヴァロンの強力な由縁。地砕きやライトニングボルテックス、ミラーフォースで破壊されても次のターンには自分の場に戻ってくる。
生還の宝札とは相性がよく、アンデットらしいリアニメイトプレイングを行うことができる。
戦闘で破壊されるとこの効果は発動できないので注意したい。そのワリに攻撃力が低いので、収縮や突進と絡めると上の効果も生かせていい感じだ。

カードとしてのヴァロン

ヴァロン最大のメリットはピラミッド・タートルでデッキから一気に特殊召喚できること。
この流れは後に龍骨鬼やカース・オブ・バンパイアに引き継がれるが、アンデットの安定性の基礎を築いたのは間違いなくヴァロンである。
それ故に、ヴァロンの攻撃力が低いのが悔やまれる。特にサイバー・ドラゴンが登場してからはその力の無さが一層際立ってしまった。
アンデットのパワー不足を象徴しているのもまた、ヴァロンなのである。
もし、ヴァロンの攻撃力があと100でも高かったら世界はまた違うものになっていたのかもしれない。

とは言え、このカードが強力な1枚であることに変わりはない。これからもアンデットデッキを支えていってくれるだろう。