掲示板によくS-Dデッキを投稿していただくようになった。作者としてはなかなかうれしいところだ。
ところで、投稿してもらうデッキの中にまれに『S-D禁止カード』が含まれている場合がある。禁止カードには「必ずしも守る必要はない」と書いているが、禁止カードに加えられているのにはちゃんと意味がある。本当にS-Dとして完成させたいのならば、「なぜ禁止なのか」という意図を理解したほうが良いに決まっている。
そもそも、見た目でわかるものに『定義』は存在しない。
地球で一番大きな島はグリーンランドであるが、オーストラリアが島ではなく大陸であることは地図を広げればすぐわかることだ。
しかし、S-Dとファンデッキは見た目で判断することが出来ない。だから定義がいるのである。S-Dに禁止カードを入れてしまえばそれはファンデッキになってしまう。
禁止カードに挙げられるものは「より使いやすいもの」であり、S-Dには『より使いにくいものを使う』という決まりがあるからだ。禁止カードを入れることは結果「妥協案」にとどまってしまうことになる。
逆に言えばそれは自分のツメが甘い部分、工夫の可能な部分として認識できる。そして、そこを潰そうとすることがS-Dデッキを作ろうとする上での重要なポイントとなるのだ。
使いやすいカードを使うのは当たり前。その「当たり前を潰す」ことが作者最大の意図なのである。